AISイタリアソムリエ協会の新たなワインガイド”Vitae”は、数ヶ月にわたるイタリア全国のAISの900名のテイスター達の仕事の結晶ともいえる。約28000ラベルのワインがイタリア全22州のAIS支部にてテイスティングされ、2000ワイナリーが選び抜かれ、2,160ページに渡る最新のワインガイドVitae2015がついに完成。主役となるワインたちは、専門家により分析をされ、さらにクリエイティブディレクターDavide Garofalo氏率いるチームにより素晴らしいグラフィックに花が添えられた。
ガイドには、生産者のプロフィール、主なデータ、10,000本のワインの描写に加えて、お勧めのアビナメント料理(マリアージュ)までが掲載されている。
2014年11月3日にミラノのMagna Pars Event Spaceで行われたプレゼンテーションではAIS会長 Antonello Maietta氏、ガイドコーディネーターを務めたRenato Paglia 氏、Vitaeプロジェクトエディターディレクター を務めたRoberto Bellini氏が、ガイドの中で4 Viti (クワトロヴィーティ 90点以上を獲得したワイン)を獲得した約400ワイナリーの中から25社に、Davide Pagnotta 氏作のイタリア半島とタストヴァンをかたどったトロフィーが贈呈された。
“Vitae” は、AISイタリアソムリエ協会が2014年から刊行した雑誌の名前でもあり、本ガイドの名前でもある。しかし、単なる雑誌やガイドの名称という扱いではなく、より大きなエディターコンセプトとして位置づけたい。Vitaeは様々なものの普遍性、価値観の共有などを思い起こさせる言葉である。Vite(ヴィーテ)と読み、我々が愛してやまないブドウ樹を指すが、”Vitae”と記す。vita(ヴィータ:人生、生命など)という言葉のラテン語の複数形や属格などのように。”t”は、ブドウ樹をグイヨー型に仕立てたシンボルを模している。このプロジェクト全体を象徴する文字とも言える。名前は、言語的に分析するならばクラシックな、代喩法で、viteという言葉を、テクニック的に捉えることができる。ワインの一生という広い意味で捉える事もでき、そしてワインが語る物語、その存在価値、その役割をも表す。ワイン樹やその人生について語る雑誌、つまり我々AISにとっては、真の意味でのワインの文化を伝えるものとして位置づけられる。