Gli Opposti del Pinot noir – ais italiaより-

その距離およそ14.460 Km。これはニュージーランドとカリフォルニアの間を線でつなげたときの距離です。もし直線距離を移動するとなったら144時間37分(時速100km)かかるであろうこのカリフォルニア、そしてニュージーランドでは”やせた”ピノ・ネロが成長するといわれています。もちろん、この呼び方は断定的な呼び方という訳ではなりませんが、この”やせたピノ・ネロ”について2つのワインをご紹介します。

Bred and ButterIMG_0050

生産 ナパ・ヴァレー

品種 カリフォルニア・ピノ・ネロ

生産年 2012年

アルコールド数 13.5%

色は深いルビー色で、透明度は少し濁っています。香りはおがくずをトーストしたような香りから来る甘味を感じます。赤や濃い色のフルーツのような甘い香りは感じられません。スパイスや花の香りもなく、バニラを強く感じます。不快感はないのですが、木質の香りが強いです。味覚は熱を感じ、収斂性があり少しボリュームを感じさせる重さ、固さが呼吸とともに感じられます。総合的にみると、アメリカ向けとはいえ、若干味に秋が樹てしまう可能性がある気がします。

IMG_0049New Zealand Manu Pinot Noir 2010

こちらは新世界のワイン醸造とはいえ、全てが高く評価できます。

まず始めにピノ・ネロはニュージーランドの母国語で”マヌ”といい、マルボロのワイラウ渓谷で作られます。大きなボトルを開けて酵母菌のみを使い自然のまま3週間程置いて、そして洗練、木樽で10ヶ月という新しいスタイルの酒造です。

結果、ワインは”木質”の感じはなく、色はチェリーレッドで輝くような透明感になります。香りはフルーツと花の香りがいずれも感じることができつつ、シンプルで上品、そしてミネラル感、少し土のような香り、最後に黒胡椒の香りを感じます。味覚はピノ・ネロのエレガントな酸味に満ち、アルコールと風味をしっかりと感じることができ、フルーツ、花、最後にスパイスの味という流れで味わいを感じる事ができます。

同じ新世界のワイン、2種類ですが、このカルフォルニアは、正しくワイン名にあるように「バターとパン」を想像させる「まろやかさ」を前面に押し出したタイプのワイン、ニュージーランドのワインは単調な丸谷傘ではなく、味の奥行きを大切にした味わいになっています。

そしてこのニュージーランドは若々しさが溢れ、飲む度に味わいに変化を感じる事のできるワインと言えるでしょう。

まさしく、この2つは「向かい合う2本」と言えるのです。

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AIS Staff Writer

http://www.aisitalia.it/gli-opposti-del-pinot-noir.aspx#.U1eDRCiIbZs

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