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28°Accademia dei vini : Nuovi sommeliers Giapponesi!

Accademia dei viniとAIS Japanによる「第28期AISソムリエ養成コース」に置ける最終試験合格者の発表が、Accademia dei vini代表Andreacchio Vincenzo氏より発表がありましたので、ご紹介致します。

第28期ソムリエ合格者:大野 恵子さん、二木 祥子さん、横山 幸宏さん 他の皆さんです。

「ワイン」をテーマに北海道、東京、京都、そしてイタリア在住の方もいらっしゃったり、さまざまな地域というだけではなく、様々な分野の方にご参加頂きました。

ワインがつなげるご縁をこれからも大切に、そして合格者の皆様の益々のご活躍にイタリアからもエールを送らせて頂きます。

皆様おめでとう御座います。

年間3回開催されているこちらのコース。次回イタリアでの開催は1月31日から日本での開催は3月2日から(レベル1/レベル2の開催)です。ご興味のある方は office.pr@accademiadeivini.com 又はinfo@aisjapan.itまでお気軽にお問い合わせ下さい。

AISの新たなワインガイドブック”Vitae”

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AISイタリアソムリエ協会の新たなワインガイド”Vitae”は、数ヶ月にわたるイタリア全国のAISの900名のテイスター達の仕事の結晶ともいえる。約28000ラベルのワインがイタリア全22州のAIS支部にてテイスティングされ、2000ワイナリーが選び抜かれ、2,160ページに渡る最新のワインガイドVitae2015がついに完成。主役となるワインたちは、専門家により分析をされ、さらにクリエイティブディレクターDavide Garofalo氏率いるチームにより素晴らしいグラフィックに花が添えられた。

ガイドには、生産者のプロフィール、主なデータ、10,000本のワインの描写に加えて、お勧めのアビナメント料理(マリアージュ)までが掲載されている。

2014年11月3日にミラノのMagna Pars Event Spaceで行われたプレゼンテーションではAIS会長 Antonello Maietta氏、ガイドコーディネーターを務めたRenato Paglia 氏、Vitaeプロジェクトエディターディレクター を務めたRoberto Bellini氏が、ガイドの中で4 Viti (クワトロヴィーティ 90点以上を獲得したワイン)を獲得した約400ワイナリーの中から25社に、Davide Pagnotta 氏作のイタリア半島とタストヴァンをかたどったトロフィーが贈呈された。

“Vitae” は、AISイタリアソムリエ協会が2014年から刊行した雑誌の名前でもあり、本ガイドの名前でもある。しかし、単なる雑誌やガイドの名称という扱いではなく、より大きなエディターコンセプトとして位置づけたい。Vitaeは様々なものの普遍性、価値観の共有などを思い起こさせる言葉である。Vite(ヴィーテ)と読み、我々が愛してやまないブドウ樹を指すが、”Vitae”と記す。vita(ヴィータ:人生、生命など)という言葉のラテン語の複数形や属格などのように。”t”は、ブドウ樹をグイヨー型に仕立てたシンボルを模している。このプロジェクト全体を象徴する文字とも言える。名前は、言語的に分析するならばクラシックな、代喩法で、viteという言葉を、テクニック的に捉えることができる。ワインの一生という広い意味で捉える事もでき、そしてワインが語る物語、その存在価値、その役割をも表す。ワイン樹やその人生について語る雑誌、つまり我々AISにとっては、真の意味でのワインの文化を伝えるものとして位置づけられる。

4Vitiを獲得したワインリストはこちら

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Lista dei Vini : 28°Accademia dei vini

AIS認定ソムリエ養成コースでは、授業の内容をより理解して頂く為に、授業の内容に合ったワインを選ぶ事が義務づけられています。

2014年10月31日から12月11日まで開催されたコースレッスンにおいて使用したワインのリストをご紹介致します。

生産者名

サイト

Valori  www.masciarellidistribuzione.it
Agricola f.lli tedeschi   www.tedeschiwines.com
Lis neris  http://www.lisneris.it/
AZ.AG.  cantina odoardi   http://www.cantineodoardi.it/
Fontana candida  www.fontanacandida.it
Tenuta col d’orcia  http://www.coldorcia.it/
Fattoria coroncino  http://www.coroncino.it
Morgante  www.morgantevini.it
Zito  http://www.cantinezito.it/
Agriverde  http://www.agriverde.it/
Les cretes  http://www.lescretes.it/
Tre monti  http://www.tremonti.it/
Abbazia di novacella  http://www.abbazianovacella.it
Giovanni Terenzi  http://www.viniterenzi.com
Feudo montoni  http://www.feudomontoni.it/
Fondo Antico  http://www.fondoantico.it/
Az. Agr Gualberto Ricci Curbastro & Figli www.riccicurbastro.it/
Decugnano dei Barbi http://www.decugnanodeibarbi.com/
Tenuta Colli di Serrapetrona http://www.collidiserrapetrona.it
Cantine Teanum www.teanum.com
Giovanni DRI http://www.drironcat.com
Il molino di Grace http://www.ilmolinodigrace.com
Baglio di Pianetto http://www.bagliodipianetto.com/it/
Kaltern Caldaro http://www.kellereikaltern.com 
Lupi http://www.casalupi.it
Venica & Venica http://www.venica.it
Cantina Tollo http://www.cantinatollo.it
Planeta http://www.planeta.it
Giuseppe Sedilesu http://www.giuseppesedilesu.com/it/
Dorigo www.dorigowines.com
Barone Pizzini  www.baronepizzini.it
La bellanotte  http://www.labellanotte.it 
Terresacre  http://www.terresacre.net
Ocone  http://www.oconevini.it
Le Fonti http://www.fattorialefonti.it
Cormòns http://www.cormons.com
Zuani http://www.zuanivini.it
Velenosi http://www.velenosivini.com
Gini http://www.ginivini.com
Tramin http://www.cantinatramin.it 
Cantina Zaccagnini http://www.cantinazaccagnini.it
Astoria http://www.astoria.it
Altemasi http://www.altemasi.com 
Fontanafredda http://www.fontanafredda.it/web/
bianca Vigna http://www.biancavigna.it
Conti ducco http://www.contiducco.it/it/
Cantina Florio http://www.duca.it/cantineflorio/
G.Menabrea e figli http://www.birramenabrea.it/it/
Guinness http://www.guinness.com
Birrificio La Badia http://www.birrabadia.it
Antico Terreno Ottavi http://www.vinocagnore.it
Abbazia Novacella http://www.abbazianovacella.it
Malvirà http://www.malvira.com
La Source http://www.lasource.it
Travaglini  http://www.travaglini.it
Fratelli Revello http://www.revellofratelli.com
Endrizzi http://www.endrizzi.it
De stefani http://www.de-stefani.it
Aquila del torre http://www.aquiladeltorre.it
Eugenio Collavini http://www.collavini.it
Allegrini http://website.allegrini.it/it/index.php
Enzo Mecella http://www.enzomecella.com
Cleto Chiarli e Figli http://www.chiarli.it 
Rontana http://www.rontana.it
Cantina Novelli http://www.cantinanovelli.it
Casa Vinicola Criserà  http://www.crisevini.it
Il Calepino http://www.ilcalepino.it
Tenuta Eleano http://www.eleano.it 
Colle Picchioni http://www.collepicchioni.it
Az.Ag.Villa http://villafranciacorta.it
Cavit Trento http://www.cavit.it
Lomazzi http://www.vinilomazzi.it
Tenuta Monte Delma http://www.montedelma.it
Sartori di Verona http://www.sartorinet.com
Tiziano Mazzoni http://www.tizianomazzoni.it
Sardus Pater http://www.cantinesarduspater.it
株式会社オーバーシーズ・Over seas Co…Ltd http://overseas-inc.jp
Masciarelli http://www.masciarelli.it
Balbi Soprani http://www.balbisoprani.it
Raineri http://www.rainerivini.com/vini/
Mossio http://mossio.com

28°Accademia dei vini : Il corso è stato completato!

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Accademia dei viniとAIS による「第28期AIS認定ソムリエ養成コース」が12月5日に無事終了をしました。(場所:モンテカティーニテルメにて)

6週間にわたるコースの中では、1レベル/2レベル/3レベル全てが行われました。

その後、「AIS認定ソムリエ最終試験」が行われ、生徒のみなさんもコース期間中の努力の結果を存分に発揮することができたのではないかと思います。

合格者の発表はおよそ1ヶ月後となる予定です。

年間3回開催されているこちらのコース。次回のイタリアでの開催は1月31日から 日本では3月2日からレベル1,レベル2が同時開催します。

※プログラムの日程上、2015年3月の日程で、1&2レベルの同時受講はできません、予めご了承ください。

ご興味のある方は office.pr@accademiadeivini.com 又は  club@aisjapan.itまでお気軽にお問い合わせ下さい。

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2015年3月 AISソムリエ養成コース1レベル、2レベル同時開催決定

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2014年9月、27期AISソムリエ養成コースとして日本で開催された1レベルに引き続き、2レベルの開講が決定いたしました。

また、好評に応えて、同日程で、1レベルの開催が再び決定しました。新たに30期ソムリエ養成コースもスタートします。前回、都合が付かず受講できなかった方でも、今回からソムリエコースを開始する事も可能です。

※プログラムの日程上、2015年3月の日程で、1&2レベルの同時受講はできません、予めご了承ください。

AISのソムリエ養成コース。全3レベルの過程を受講の後試験があり、合格者にはイタリア政府認定の資格でもある「AIS認定ソムリエ」の称号が与えられます。

詳細は、こちらをご覧下さい

お問い合わせは、jpcorsi@accademiadeivini.com まで

在日イタリア商工会議所主催ガラディナー報告

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12月5日ウェスティンホテル東京にて開催された第15回ガラディナー&コンサート『2015年ミラノ国際博覧会”地球に食料を、生命にエネルギーを”』(在日イタリア商工議会所主催)において、イタリアソムリエ協会認定日本在住ソムリエが来場のお客様へソムリエサービスを行いました。

今回のディナーではフランチャコルタ協会・日本支部とのコラボレーションによりミシュランの星を獲得している名高いシェフ、ヴィットリオ・フザーリ氏のメニューに合わせ、フランチャコルタが振る舞われました。来場のお客様へお料理とのアビナメントをご案内しつつ優雅なひと時をおくって頂く為にソムリエ達が活躍しました。

今回ソムリエサービスを担当したのは

舘野 圭子ソムリエ 大場 裕二ソムリエ 中村 碧ソムリエ 坂口 卓也ソムリエ 他 です。

皆様の益々のご活躍をお祈りしております。

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ワインソムリエ 小山 久美子さん

 プロフィール小山久美子②

イタリア料理を勉強していたことがきっかけで、イタリアソムリエ養成講座に興味を持っていた小山さん。とはいえ、Accademia dei vini 開催のソムリエコースでは一ヶ月半に渡るイタリアでの授業。日本を長期間離れるのは難しく、”いつか受講できたら…”と感じていらっしゃったそうです。そんなとき、友人から日本でコースが開催されるという話を聞き、このチャンスを逃してはいけないと、受講を決意しました。

小山さんは既に日本ソムリエ協会のワインエキスパート資格を勉強されていた為、基本的なワインの醸造方法や世界のワインについては、あまり難しさを感じることはなく勉強できたそう。でも、イタリアワインについてはまずイタリアの地名に馴染みがなくDOCGやDOCを覚える際に、外国人ゆえの弱点を実感したそうです。
ワインのテイスティングでは、テイスティング方法が日本ソムリエ協会の方法と違う為、慣れるのが大変だったとのこと。イタリアソムリエ協会の方法では、それまであまり意識していなかったミネラルの評価と、ワインの柔らかさと固さのバランスを考えるようになりました。

特に世界に唯一と言われている「食べ合わせについて分析知識をつける」イタリアソムリエ協会独自の方法は、とても興味深い内容となったそうです。
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小山さんの参加された日本でのアビナメント実践の授業はレストランで開催し、初の試みでもある和の調味料を使った料理との合わせには”全てがベストな組み合わせてはない場合にも、ワインと料理の味の要素をひとつひとつ分析しながら相性を考えていく作業がとても刺激的。 そしてテイスティングしたカラブリア州のDOC赤ワインSAVUTOに豚肉のローストがよく合っていた事も強く印象に残っています。 “と授業を振り返ってくださいました。

“ソムリエという仕事はワインの知識だけでなく、料理やサービス、経営的な視点など様々な要素が必要とされる非常に難しく、でも面白い仕事。ソムリエの仕事をしているわけではありませんが、現在の仕事の上でも非常に役に立っています。”と資格の勉強をしてみて感じたのだとか。また、ワインは食と共にあるということを授業を通して改めて実感されたそうです。”ワインと料理のどちらも最高に引き立つ組み合わせ”を、学んだ知識をベースに更に追及していきたいと新たな思いも。

プロフィール小山久美子①現在は、ご自宅および大手ワインスクールのアカデミー・デュ・ヴァンで料理とワインを教えていらっしゃる小山さん。イタリアソムリエの資格を取得したことで、『イタリアの食とワインの専門家として認知していただけるとともに難しいと敬遠されがちなイタリアワインを広く日本に普及させていき、日本で行われるAIS関連のイタリアワインイベントにも参加していきたいです。』とイタリアワインソムリエとしての今後の活動の展望を教えてくださいました。

小山さんの参加された日本でのコースは約一年に渡り1・2・3レベルと授業が開催されました。『せっかく学んだ内容を忘れがちだったことは否めません。いかに講座のない期間を高いモチベーションを持って過ごすかが、合格するポイント。そしてどのコースも集中して開催されるので、その中でできる限りコンディションをよくして参加することも必要。決して簡単に取れる資格ではないと思いますが、学んだことは自身の力になるので、興味をお持ちの方にはぜひチャレンジしていただきたい、それだけの価値がある資格だと思います。』とこれから開催される日本での参加者へエールを送ってくださいました。

略歴

料理研究家。2011年より、麻布十番の自宅でイタリア料理とワインの教室を主宰。2014年に南麻布の外人向けマンションに居を移す。広々とした空間で、外国にいるような雰囲気で料理を習えると評判。他に大手ワインスクールアカデミー・デユ・ヴァンの講師としても活躍中。ワインイベントのプロデュースやレストランのワインコンサルタントなども行っている。ワイン愛好家のためのウェブサイト「ソムリエノート」でもコラムを担当。

<取得資格>

イタリアソムリエ協会認定ソムリエ

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート

日本ソムリエ協会認定ワイン検定講師(ブロンズクラス・シルバークラス)

チーズプロフェッショナル協会認定チーズプロフェッショナル

サーブルドール騎士団 サブラー

 

イタリア料理とワインの教室HP:https://www.facebook.com/happytable.jp

ソムリエノートHP:http://sommeliernote.jp/

IMG_2525 IMG_2503  コタレッタ氏とのツーショット カポナータとシチリアワイン(レッスン)イタリア伝統料理のレッスン中 パネトーネとスプマンテ(レッスン)

在日イタリア商工会議所主催ガラディナー ソムリエサービス

 

logo2014在日イタリア商工会議所主催、第15回Gala Dinne & Concert『2015年ミラノ国際博覧会”地球に食料を、生命にエネルギーを”』

このディナーイベントでは400名のお客様のセンスを刺激するロンバルディア州の洗練されたワインとお料理がもてなされます。お料理ではシェフ、ヴィットリオ・フザーリによって作られたメニュー、そしてワインではフランチャコルタなどをAccademia dei vini 卒業生 AIS認定ソムリエによってワインが案内されます。

今回、案内役として日本在住のAIS認定ソムリエ:舘野 圭子ソムリエ、大場 裕二ソムリエ、中村 碧ソムリエ、坂口 卓也ソムリエ 他が参加します。

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 Organized bySchermata 2014-12-04 a 11.08.32Sponsored by

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Koshu by Riccardo Cotarella

 多くの人がKoshu(甲州)種からできた日本産ワインについて論じている。Koshu種は最も重要な土着品種(こう言ってもいいだろう)として、当然のように、神秘的かつ神話的光輪に包まれて姿を現した。歴史(ひょっとすると伝説?)は718年まで遡り、その歴史は仏教や、ワイン醸造ではなく、むしろ治療薬としてなど、いくつかの信仰的観点が入り混じっている。一つ確かなことは、日本人のソムリエ仲間たちが我々に報告してくれる、収穫やワイン造りのシステムをより良くしようという試みが続けられてきたこと、そしてそれらはまだ発展途上にあるということである。

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我々はClub AIS Japanの創設に向けて基礎作りをしていた2001年に既にKoshu(種)ワインに巡り逢っており、かなり意表を突かれる二つの味わいの表現を持つこのワインに驚いたのだった。アーモンドの外皮を感じさせる苦い香り、未熟な桃かはたまた青い葉のような印象ももった。味わいとしては、酸味を思わせるような感覚と野生の桃の皮をよく思い出させるようなほろ苦さが相乗効果となって合体していた。私たちはその後何度も再評価をしたが、印象に大きな変化はなかった。

大きな好奇心が私たちを襲ったのは、First Bottle Koshu 2013のテイスティングに立ち会ったときだ。「どうせ大したことないんでしょ!?」多くの人がそう思ったに違いないが、このワインは、リッカルド・コタレッラ(Riccardo Cotarella)が手がけているのである。ワインをたしなむ人にとってはもはや、彼について説明する必要はないであろう。しかし、今回のプロジェクトは、取り上げるに値するであろう。甲州を使ってワイン造りをするのは、簡単なことではない。醸造の結果が、今までの甲州を使ったワインとあまり変わらないものであれば、あえてここで取り上げる必要はないのだ。

First Bottle Koshu 2013のテイスティングは驚くべきものだった。ようやくこのワインが持つ最大限のシンプルさを引き出し、さらにこれ以上のポテンシャルを求めるのは不可能であるというところまで到達した。透明感の中に清らかさと、ダイヤモンド散りばめたような明るい緑の清澄さの中にあるキラキラとした輝きは、このブドウの性質そのものである。

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ついに、香りも苦みと強みのバランスがとれた状態に到達したといえる。青々しさを感じさせる柑橘類の皮のような香りをまとい、時とともにオリエンタルなエッセンスを感じさせるほろ苦さに変化していくのである。味覚については、酸味のポテンシャルが相撲力士のように次から次へと押し寄せる、このパーソナリティーのある酸味を舌全体が感じ取り、土俵際でまろやかさと拮抗するかのようなバランスを、意図していたように引き出す事に成功している。

我々はリッカルド・コタレッラの甲州と、ボトルにある彼の写真だけに留まらない、その背後にあるマーケティング術を称えたい。なぜなら、イタリアワイン醸造の技術の賜物であるもいえるからだ。このワインの成功という勝利の女神はコタレッラ氏一人に口づけをするのではなく、イタリアワイン界にとっての勝利ともいえ、世界のなかでの、イタリアワイン界の名刺代わりにもなるといえる。このワインの背景で行われた仕事は、イタリアのブドウ栽培、ワイン醸造に価値を与え,この先につながるものともなっている。

先進の技術を取り入れるのが日本という国であるならば、我々イタリアは素晴らしいワイン造りの歴史のなかで培ってきた伝統の技術を誇りにしていきたいものである。グッドラックKoshu!  (訳:稲田周子)

AIS  De vinis  より

Concorso Internazionale Emozione dal Mondo: Merlot e Cabernet insieme

今年10回目を迎える「Emozioni dal mondo Merlot e Cabernet insieme」に、今年も再びAccademia dei viniよりAIS日本人ソムリエが審査員として参加をしました。

このコンクールには世界から21カ国が参加し、207社のワインが審査の対象となりました。又、審査員としてもプロのソムリエによる品質の評価に加え、一般の消費者の声を聞くという目的から「一般」の部も作られ、23カ国総勢93名の審査員が7つのグループに分かれて審査を行いました。

審査結果の発表は18日に行われ、63本のワインが金賞を受賞、うち32本がイタリア産のワインでした。今年の金賞受賞ワイナリーの中にはイタリア、フランスはもちろん、イスラエル、クロアチア、ルーマニア、そしてトルコのワインもここ数年品質の伸びを見せています。ワイン作りの世界的規模での品質が上昇していることがわかり、非常に興味深い結果になっていました。

こちらのコンクールはロンバルディア州Valcalepioという地域の協同組合が指揮を取り毎年開催しているコンクールですが、地域の発展という部分にも非常に貢献しており、世界各国から訪れる審査員の方々に、地域の文化を感じて頂けるよう。。。という目的で、コンクール外の時間帯に地域の産業を見学する時間が用意されています。

今回は「tessile/繊維」をテーマに、コンクール会場も昔の織物工場の跡地展示会場にて開催されました。

ワインを「文化」として、そして限られた人々だけではなく、裾野の広い活動をし開かれたコンクールでもある「Emozione dal mondo Merlot Cabernet insieme」は、これからの活動が更に楽しみです。